足首のはれが引かない時…気をつけてほしい、病気のサイン

足首のはれが引かない時…気をつけてほしい、病気のサイン

日頃から体重や重力を一点で支える足首は、ふとしたことで簡単に腫れてしまいます。その原因はいくつかあり、痛みを伴ったり、慢性的な腫れになっていたりなど症状も様々です。こうした腫れは、放っておくと骨の変形や姿勢の歪みにも繋がりかねません。「足首がない!」なんて悲鳴を上げずに済むように、原因と対策の知識を覚えておきましょう!

足首が腫れてしまう

足首には、自分の体重、重力といった「重さ」、そして捻ったり回転したりさせる「可動」、筋肉や靭帯の「連結」といった、様々な「力」が加わります。そのためにちょっとしたことでも腫れや痛みを伴う怪我をしたり、浮腫みや出来物などの違和感を催したりするのです。

少し自分の足首を色々な角度から眺めてみてください。くるぶし、アキレス腱が内側・外側両方からはっきりと見えていますか?触ってみた時、皮膚に変色はありませんか?指で5秒間強く押してみて、皮膚が戻ってくるまでに10秒以上かかっていませんか?

もし当てはまることがあるとしたら、あなたの足首は「腫れている」と言える状態なのかもしれません。ではその「腫れ」は一体どんなことが原因の腫れなのでしょうか。原因と症状によっては病院へ行かないと改善しないことがありますので、しっかりとチェックしてみて下さいね!

腫れている部分の痛みの有無

痛みがある

足首の腫れは、痛みが伴っているのか、無痛なのかで症状をある程度見分けることが出来ます。まず、痛みを伴っている腫れの場合、「捻挫」「骨折」「痛風や膠原病などの体内病変」の3点が疑われます。

捻挫や骨折などは、怪我をした状況などがある程度明確なので、「足首を捻ってしまった」「激しく転倒した」などいわゆる身に覚えがあることから、原因も治療法も明確になりやすいと言えます。

しかし、痛風や膠原病などの「体内の病変」が原因だった場合、突然に激痛と腫れが起こったりすることも多く、原因がわからずパニックになってしまう人もいます。

特に怪我をした覚えがない、という場合は、体内からのSOSなのだと考え、落ち着いて病院へ行くなどの対処法を素早く取れるようにしておきましょう。

痛みがない

痛みはないのに、足首が腫れている状態がある人の場合、末梢性浮腫(むくみ)や滑液包、ガングリオンである可能性があります。

特に痛みがないため、「太っただけ」「むくみ脚なだけ」と軽く捉えてしまいがちですが、末梢性浮腫の場合は心疾患や腎臓病、肝臓病というような内臓から起きている可能性があります。この根本の原因に気づかず、放置してしまうと恐ろしい結果を招いてしまいかねません。

また、滑液包を放置した際に起こる滑液包炎や、ガングリオンは年月の経過とともに神経に触れてしまい激痛を起こしたり、骨や関節の変形に繋がる可能性もあります。それに繋がりそうなものに関しては、早期治療の手術などを施す必要があると医師が診断する場合もあり、自己判断だけで済ますのはとても危険と言えるでしょう。

明らかに足首が腫れている場合や、何日間も継続する場合、また違和感によって正座が出来ないなどの症状がある場合は、一度病院で診察を受け、根本原因を改善するようにしましょう。

捻挫・骨折・痛風とは

内側の捻挫の場合

捻挫の種類の中でも、最も頻度が高いのが足関節内反捻挫(そくかんせつないはんねんざ)です。これは、足首を内側に捻ってしまった状態の捻挫で、外側のくるぶし周辺に腫れや痛みが起きやすいとされています。

外側のくるぶし周辺の靭帯は、関節が外れないように支えるために内側よりも長くなっているのですが、足首の可動域のためにその強度はやや弱く作られています。そのため、内反捻挫は意外と簡単に起きてしまうのです。

主にはスポーツ時や走る・止まるなどの動作の時ですが、筋力が弱い女性などはハイヒールの歩行でも足を内側に捻ってしまうことがあります。また、高齢者などは靭帯や筋肉が固く弱くなっていることで、道の小石を踏んだだけでこの内反捻挫の状態になってしまうということもあります。

靭帯損傷に繋がりやすい

足首の周辺には3つの靭帯があり、捻挫とはこの靭帯を傷めてしまった状態のことを言います。そのため、捻挫の程度によって自宅でも対応出来るものや、痛みや腫れが引くまでに時間がかかるもの、病院での治療が必要なものと症状が様々あります。

この時最も多く損傷しやすいのが「前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)」という靭帯ですが、きちんと処置をしなかったり、予後にリハビリを行わなかったりすると、元々あまり強くない強度が更に弱くなってしまい、何度も捻挫を繰り返す「捻挫グセ」がついてしまいます。

この捻挫グセのある状態で日常生活を過ごしていると、その部分に過度のストレスがかかり、長短腓骨筋腱炎と呼ばれる腓骨筋の腱鞘炎を起こし、歩く、座るという何気ない動作でも痛みを感じてしまうようになることがあります。

外側の捻挫の場合

内反捻挫とは逆に、足を外側に捻ってしまう捻挫を「足関節外反捻挫(そくかんせつがいはんねんざ)」と言います。この場合、主に痛みや腫れが起きるのは内側のくるぶしとなり、靭帯の損傷による痛みが膝の内側にまで響くこともあります。

この外反捻挫は、主には足をつく時に起こります。例えばバレーボールやバスケットボールでジャンプをし、着地時に人の足を踏んでしまい外側に捻ってしまったり、段差を降りた時に小石などを踏んで転んでしまうなどの場合に多いようです。

内反捻挫ほど頻度は高くなく、また靭帯の損傷も少ないのですが、もしも起きてしまった場合には内反捻挫より重度となってしまうケースもあり、治療に時間がかかる場合があります。

距骨変性の可能性

外反捻挫の場合、距骨の関節周囲に不安定性が生じることが多く、きちんと正しく治療しないとこの症状が関節への過度な負担をかけ続ける状態になってしまいます。これはのちのちに変形性関節症を引き起こすことが多く、最悪の場合は人工関節などの処置を施さなくてはならない場合もあります。

痛みや腫れがあまり大きくない場合でも、骨や関節のダメージは体の深層に溜まってしまっている状態なので、このような捻挫をしたという時は必ず整形外科を受診するようにして下さい。

治療方法、予防方法

捻挫や打撲などの場合、病院を受診するまでに時間がかかってしまう場合は、その間に応急処置をしておくと治療の経過が潤滑に進むと言われています。この応急処置法を「RICE処置」と呼び、医師や整体師、スポーツトレーナーなども広く勧めています。

RICE処置とは、「Rest(安静)」、「Ice(冷却)」、「Compression(圧迫)」、「Elevation(挙上)」の頭文字を取ったもので、応急処置の基本となります。

まず、損傷部位をむやみに動かさないようにクッションの上や枕の上など安定した場所に固定し(Rest)、氷嚢や冷却スプレーなどで患部を冷やします(Ice)。腫れや内出血を防ぐために、包帯でやや圧迫気味に固定し(Compression)、心臓より高い位置に患部が来るように枕やクッションなどを重ねてその上に患部を乗せます(Elevation)。

こうしておくと、受傷時の痛みを軽減する効果も期待出来ます。ただし、これはあくまでも医師に見せる前の応急処置法ですので、動けるようになったらきちんと医師の診察を受けるようにして下さい。

これらの応急処置を行った後、整形外科や整骨院、鍼灸院などで治療を受けることで治癒期間が短くなる傾向にあります。整形外科での主な治療は抗炎症治療やレーザー治療が主流となることが多く、鍼灸の治療方法では患部を取り囲む囲刺法などで痛みを取り除きます。

痛みが引いたらリハビリが必須となります。応急処置から専門医の治療、そしてリハビリまでをきちんと行うことで、関節変形や後遺症などを残す可能性が少なくなりますので、必ず専門医の指導に従うように心がけて下さいね!

骨折の場合は?

足首は他の部位の骨に比べ、案外簡単に骨折する場所です。骨折してしまった場合、激しい痛みと同時に骨整形外科的な手術を必要とすることも多く、治療やリハビリにも時間がかかります。

もしもきちんとした治療を受けなかった場合には局所症状に変形が出たり、しびれなどの後遺症が残る例もあるので、骨折を疑うような事態が起きた場合には必ず医師に相談して下さい。

捻挫と骨折の見分け方がわからないという時は、以下のチェック項目を確認し、当てはまるものがあるようなら整形外科を受診するようにしてみると良いでしょう。

・自力で動かせない
・腫れが時間を追うごとにひどくなる
・内出血がある
・冷や汗、吐き気などがある
・関節が通常曲がらない方向に曲がっている、変形している
・熱感がある
・触れると激痛が走る、骨の軋轢音(きしむような音、感覚)がする

どのような怪我や病気にも言えることですが、初期治療の状態によって後遺症が残ったり、リハビリに時間がかかってしまったりするものなので、このような異常を感じている場合はすぐに病院へ行きましょう!

痛風の場合は?

骨折や捻挫と非常によく似た激痛と腫れが起きているけれど、特に怪我をした覚えがない…という場合には、痛風の症状が疑われます。痛風は男性の方がやや罹患率が高いとされていますが、近年は女性にも増えている病気です。

最も痛風の症状が現れやすいのが足の親指の付け根と言われていますので、足首だけでなく足の指まで腫れや痛みがあり、特に怪我をした記憶が無いという場合には痛風が疑われます。

見分け方は足の指の腫れ以外にも、炎症の箇所が一箇所である、突然の痛み、普段から尿酸値が高い(7.0mg/dl以上)などに当てはまることがあるようなら、内科や痛風外来を受診するようにしましょう。また、アスピリン系の鎮痛剤などは症状を悪化させることもありますので、自己判断での薬の服用は控えましょう。

末梢性浮腫・滑液包炎・ガングリオンとは

末梢性浮腫の場合

足のむくみが万年のお悩みになっている方は多いのではないでしょうか。かくいう私もそうですが、近年は男女の差がほとんどなく、日本人の半数以上が足や手の浮腫に悩まされているという説もあります。

末梢性浮腫の原因は様々で、日頃の生活習慣を変えれば改善出来るものもあれば、医師による治療が必要な場合もあります。その代表的な疾患が「うっ血性心疾患」「肝機能障害による腎機能低下症」「自己免疫疾患」などの体の中の疾患です。

このような内臓や免疫の疾患による浮腫みは、その根本を治療しないことには改善は難しいとされています。また、妊娠による女性ホルモンの影響でも浮腫が出やすくなります。何日も浮腫が出るという場合、妊娠中毒症などなんらかのトラブルのサインである可能性もありますので、必ず医師に相談しましょう。

その他、服や靴による過度の圧迫、運動不足、肥満体質なども末梢性浮腫の原因に挙げられています。特に体調不良などの違和感を感じていないという場合には、こういった生活面からの改善を心がけて下さい。

対処方法

浮腫の原因が体内の疾患でなかった場合には、身に付けるものや姿勢による圧迫、運動不足、食生活や自律神経の乱れなどが考えられます。特に近年はタイトな服装スタイルが流行でもあり、細身すぎるスキニーパンツやつま先の尖ったハイヒールなどが浮腫みを助長することが多いようです。

服装などはワンサイズ余裕を持たせるなど、締めつけ感があり過ぎないスタイルを選びましょう。また、肥満や運動不足でも体内のナトリウムバランスが崩れて浮腫みを引き起こすことがありますので、寝る前や入浴後など、1日10分でもいいのでストレッチを行いましょう。足を心臓より高く上げるストレッチやエクササイズが効果的です。

そのような時間がどうしても取れないという時は、むくみ防止のストッキングやレギンスなどを日常生活に取り入れ、極力足の血流を低下させないように注意することが大切です。

また食生活においても、浮腫に塩分の摂り過ぎは厳禁です。特にファーストフードなどはナトリウムを多く摂取してしまいやすいメニューが揃っていますので、極力控えて、バランスのよい食事と睡眠を心がけて下さい。

滑液包炎の場合

「滑液泡炎(かつえきほうえん)」は、正座やあぐらなどの同じ姿勢が長く続くことで足首周辺の同じ場所に圧迫がかかり続け、皮膚と骨との間のクッション材のような役割を持つ組織に炎症が起こる症状です。また、感染などでも炎症を起こすことがありますが、主に高齢の方に多いと言われています。

炎症が起こると組織周囲に水が貯まり、腫れやこぶのような物が出来ます。触ると柔らかくぷにょぷにょとした触感で、これ自体に痛みはあまり伴いません。しかし、正座などをしてこの箇所に圧迫がかかると痛みが出たり、腫れが酷くなったりすることがあります。

対処方法

滑液包炎は重度でなければ、自然吸収されるのを待つ経過観察となることもあります。しかし、痛みがひどい時や、水や膿が溜まってしまっているひどい炎症状態の時は水を抜いたり、膿を出す切開手術が必要になることがあります。

また、一度治療しても、同じような姿勢や座り方を続ければ、その圧迫により何度でも繰り返してしまうため、あぐらや正座などの同じ姿勢を長時間続けないように注意するなど、日頃の自分の姿勢の見直しが必要になります。

どうしても正座をしなくてはならないなどのやむを得ない理由がある場合には、足首の下にクッションを敷く、長時間同じ姿勢ではいないようにする、毎日マッサージとアイシングを行うなどの対策が必要です。

ガングリオンの場合

ガングリオンは手首や足首などの関節周辺に突発的に起きる症状です。滑液包炎と似ていますが、ガングリオンはその腫れの中身がゼリー状の物質となり、感触そのものは柔らかいものの、滑液包炎などの水に比較すればやや固めのこぶのような出来物です。

強打した後などに起こりやすいことから、体がその部位を守ろうとしてゼリー状の組織を急速に作り出してしまうのではないかという説があります。

滑液包炎と同様、このガングリオン自体には痛みはありませんが、固くなりやすいために神経圧迫などを起こしやすく、放置すると痺れや痛み、運動機能低下を引き起こす例もあります。また、自然消失することもあれば突発的に再発することもあるため、病院できちんと組織検査を行ったほうが安心な場合があります。

対処方法

ガングリオンは悪性腫瘍ではないので、特に神経圧迫や痛みなどがなければ経過観察となることも多いようです。しかし、再発を繰り返したり痛みや痺れなどの症状が出た場合などは、注射で内容物を排出したり、切開手術をしてガングリオンの根幹部位を切除したりする必要があります。

時折自分で揉んだり潰したりしようとする人がいらっしゃるようなのですが、ガングリオンの根本が神経に触れている場合は神経そのものに傷をつけてしまいかねませんので、自分で潰そうとするのはやめておきましょう。

また、使いすぎなどの負担が多い状態の人にガングリオンが出来やすい傾向にあるので、普段の生活の中で足首に負担がかかりすぎていないか、靴の圧迫などは強くないかなどを一度見直してみるのも解決に繋がりやすくなります。

また、外反母趾などの足指の変形が負担になっている場合などの「根本原因が別の障害によるもの」である場合、その治療もきちんと行いましょう。根本原因が解決していない状態では、何度も再発して神経にダメージを与えてしまう可能性もあります。整形外科できちんとした治療を心がけて下さい。

何科を受診すれば良いの?

わからない時は内科へ

足首の腫れに色々と種類があるのはわかったけれど、結局自分の腫れには何科なのかがわからない、という方もいらっしゃると思います。足首の腫れなど以外でも、体調が悪い時に何科を受診すれば良いのかわからず二の足を踏んでしまうこともあります。

そういった場合、まずはかかりつけの病院、または内科外来を受診しましょう。多くの病院では内科を「総合医療窓口」のようにとらえ、必要に応じて色々な検査をしたり、おおよその症状の目安がついたら専門の科や専門病院への紹介を行ってくれます。

また、足首の腫れの正体は外科的要因ばかりではなく、内科的な原因からも現れることがあることは先にご紹介した通り。そのような原因であったとしても、内科医であればいち早く見つけ出せます。

自己判断で病院に行っても、専門が違うとたらいまわしのような状態になってしまう場合もありますので、自分ではわからないという症状があったら内科に相談してみましょう。

整形外科や皮膚科

痛みがある時など、明らかに外傷による腫れであったり、皮膚変色などがあった場合には、整形外科や皮膚科に直接相談に行く方が治療が早く進みます。捻挫や骨折などの骨や筋肉による腫れの場合は整形外科や整骨院を受診するようにしましょう。

「足首の激痛」という症状から整形外科の門を叩き、原因は痛風であったという方も少なくはありません。整形外科の医師も内科医師と同様、おおよその病変の検討がついた場合には必要に応じて専門医を紹介してくれる場合もあります。

痛みよりも皮膚変色などが気になる腫れの場合は皮膚科受診をし、皮膚炎やばい菌の感染などから来ている腫れなのか、その他の要因なのかを診断してもらいましょう。

まとめ

足首の状態で健康チェックを

足首は体を支えている大切な関節です。この足首が異常を起こすと、それを庇おうとして骨盤や背骨、ひいては首や肩にまで負担が響き、全身のバランスが悪くなったり姿勢が歪んだりしてしまうこともあります。足首の腫れは体調不良の証拠でもありますし、こうして違う症状を引き起こしてしまうこともあるのです。

健康的に引き締まった足首というのは男女問わず魅力的に見えますし、全身のスタイルもバランスよく見せてくれる効果に繋がります。

足首の腫れや不快感とはなるべく早くお別れ出来るよう、自分の足首の状態を1日1回はチェックしてあげることが、自分自身の健康チェックの一歩でもあるのです。

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