【ノロウイルス2016-2017年】最新流行情報 感染予防のための正しい基礎知識

【ノロウイルス2016-2017年】最新流行情報 感染予防のための正しい基礎知識

毎年流行すると注意喚起が必要な「ノロウイルス」。感染をすると激しい腹痛、嘔吐などに襲われる恐ろしい感染病です。 まずは現在のノロウイルスの最新流行状況をDoctors Me編集部でまとめてみました。 ※2016年12月21日(水)更新

毎年流行すると注意喚起が必要な「ノロウイルス」。感染をすると激しい腹痛、嘔吐などに襲われる恐ろしい感染病です。

まずは現在のノロウイルスの最新流行状況をDoctors Me編集部でまとめてみました。

※2016年12月21日(水)更新

2016-2017年 最新ノロウイルス流行状況


【NEW】ノロウイルス遺伝子変異 過去の感染者にもリスクが


2016年12月21日(水)国立感染症研究所などの調査でノロウイルスは、遺伝子に複数の変化がおきて、人への感染の危険性が高まっている恐れのあることがわかりました。(参考)

国立感染症研究所や北里大学などの研究グループが調査したところ、今シーズン全体の7割以上を占めている「GII.2」というタイプのウイルスの遺伝子に変化がおきていることがわかったとのことです。

過去に1度感染し免疫を獲得した人でも、再度感染する可能性があり、専門家は現在は子ども中心の流行が、今後大人にも拡大する恐れがあると注意を呼びかけています。

13都県でノロウイルス警報発令


2016年12月20日(火)国立感染症研究所は、ノロウイルスを含む感染性胃腸炎の患者報告数が2016年12月5日~12月11日の間で61,547人に上り、この時期としては過去10年間で3番目に多いことが発表されました。(参考)

感染を防ぐため、食事前や調理の際には積極的に手洗いをするようにしましょう。

【警報が発令された13都県】
・宮城県
・山形県
・三重県
・埼玉県
・東京都
・神奈川県
・宮崎県
・千葉県
・兵庫県
・福井県
・富山県
・静岡県
・愛知県

【定点当たりノロウイルス報告全国総数】
・19.45人
※警報レベルの目安とされる数値:20.00人
(2016年49週 12月5日~12月11日)

【ノロウイルス全国患者報告数】
・61,547人
(2016年49週 12月5日~12月11日)

《参照》
国立感染症研究所

このように、全国各地で猛威をふるうノロウイルスですが、症状、予防対策などどのようなことに気をつければよいでしょうか。

そこで今回はノロウイルスについて医師の建部先生に解説をしていただきました。

ノロウイルスの症状


ノロウイルスは 感染力が非常に強く、少量のウイルス(10~100個)でも感染・発症します。 感染が成立した場合、12時間~2日間の潜伏期間を経て激しい嘔吐、下痢腹痛、時に発熱があらわれます。

症状は激しいですが、1~2日続いた後に治ってゆきます。

関連記事:

【保存版】ノロウイルスの症状と知っておくべき感染予防マニュアル

ノロウイルスの流行時期


ノロウイルスの食中毒の発生件数は、冬場に圧倒的に多いですが、他の時期でもゼロになることはありません。 秋~冬は気温が下がり、ノロウイルスが生息しやすい環境となることが原因なので、確実に気温が下がる11月下旬~2月が流行時期といえます。


ノロウイルスはこの時期に、アサリやハマグリ、シジミ、牡蠣などの二枚貝に蓄積されますが、二枚貝自身がノロウイルスを持っている訳ではなく、この時期の生息環境である海水・海底の泥や砂が原因だということが分ってきました。

二枚貝は海水や泥・砂を吸い込み餌となるプランクトンやウイルスをその内臓に溜めこんでいます。

私たち人間が毎日、海へ排出している下水が処理しきれず海水中に微量のウイルスが流れ出し、底の泥や砂にノロウイルスが含まれれば、近海の二枚貝ほどこれを蓄積してしまうことになるのです。

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ノロウイルスに感染した場合の治療法


基本的には、内科・総合診療科・消化器内科のいずれかに行けばよいでしょう。 治療内容としては、対症療法となります。

嘔吐とそれに伴う経口水分摂取困難


まずは吐気止めの入った点滴をゆっくり行い、その処置後、水分摂取・薬の内服が出来るかを確認します。

薬の内服が可能であれば吐き気止め・整腸剤を処方することに加え、発熱があるようならば解熱剤も追加で処方とします。

下痢


下痢止め剤は処方せず、整腸剤でゆっくり自然に下痢が止まってゆく処方を原則とします。

ノロウイルスの感染予防する3つの対策方法


1:手洗い


石鹸による小まめな手洗いが基本です。
家庭においては手拭タオルは家族間で共用はせず、個別に使うことをオススメします。

トイレの便座から検出されたノロウイルスの数が最多だったという調査データがあります。
したがって、家庭においても公共の場においても、トイレの便座は、最近になって発売されたノロウイルスにも一定の効果がある酸性アルコール消毒剤を用いて消毒するとよいでしょう。

2:消毒


御家族の方が感染された場合は、ドアノブやスイッチ、テーブル、椅子、蛇口などを先述の酸性アルコール消毒剤か、塩素系漂白剤を水で薄めた0.1%以上の塩素系漂白剤調製液で消毒して下さい。

なお、塩素系漂白剤調製液の使用に際しては、脱色される、腐食してしまうかどうかを事前にチェックしてください。

3:ノロウイルス感染による吐物や汚物の処理


ノロウイルス感染による吐物や汚物の処理は、適切に行わないとその感染を広げてしまう原因になります。

普通に処理にあたると、それらに含まれるノロウイルスが埃の様に舞い上がり、これを吸い込むことで処理にあたった方が感染・発症し得るのです。

従って処理する方は、花粉症などで使うような使い捨てで気密性の高いマスク・服を覆うエプロン等・手袋・ゴーグルを身に付け、そして、塩素系漂白剤調製液に浸したペーパータオルで静かに汚物を拭き取り、袋に入れて密封しましょう。

衣類の場合は汚物を拭き取った後、塩素系漂白剤調製液に浸して消毒してからよくすすぎます。作業後は念入りな手洗いです。

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病原菌は意外なところに潜んでいる...ノロウイルス4つの感染経路

ノロウイルス感染ルート


ノロウイルスはその感染ルートが以下の2つに分けられます。

1.食材からの場合


二枚貝の中でも牡蠣が原因食材として注目しがちですが、食品コーナーに行けば、牡蠣は加熱調理用と生食用にきちんと分けて販売されています。

加熱調理用に関しては、ノロウイルスの活性を失わせるため中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱が必要です。

風味や口にしたときの柔らかさを追求するあまり、加熱調理用の牡蠣の加熱がいい加減なのはいけません。

2.人の手を介したノロウイルス拡散


感染した人の便や吐物には多量のノロウイルスが含まれ、トイレでの排便時や汚物の処理時に手が汚染されます。

その手を介して、水道の蛇口、照明のスイッチやドアノブなどにノロウイルスが付着し、さらにそこから他の人へ感染が拡大してゆきます。

この連鎖を食い止めるために手洗いを中心とした感染予防策の徹底が重要です。

最後に建部先生から一言

症状に関して言えば下痢をしているだけなら、水分補給をこまめに行うだけで様子を見ても大丈夫です。

しかし、嘔吐が激しい場合は受診が必要ですし、重症化を防ぐ観点から抵抗力の弱いご高齢の方や小さなお子さんは、さらに早めに受診が望ましいといえます。

(監修:医師 建部雄氏)
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